469 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/05/23(日) 13:54:54 ID:+XiUBv090 [1/5回(PC)]
1年前の冬。 
友達二人と山道をドライブをしていると、途中でエンストしてしまう。 

携帯の電波が届かないような場所だったので、どうしようかと半パニックになる。 
とりあえず「擦れ違う車を発見したら助けを求める」という結論で一致した。 

暫らくすると“ロングコートを着たスーツ姿の男”が歩いてくるのが目に入った。 

明らかにおかしい。 
ここまで2時間は走ってきたが、あんなヤツは一度も見なかった。 
そもそも、こんな山道を歩いている時点で異常である。 

私達は車に乗り込んでやり過ごすことにした。 

コンコンと窓を叩かれ、そちらを見ると男が立っている。 
パワーウィンドウが動かず、かといってドアを開けるのも怖いのでガラスごしに話した。

 
470 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/05/23(日) 14:01:04 ID:+XiUBv090 [2/5回(PC)]
続き) 

男は一見して高校生のような顔をしているが、その雰囲気は老成していた。 
声は低い美声で、正直なところ年齢不詳だった。 

男「どうしました?」 

友人「…車がエンストしたんです」 

男はいきなりボンネットを開け、暫らくそこを眺めている。 
そして、唐突にエンジンが掛かった。 

男「もう大丈夫ですよ」 

修理してくれたのかと思ったが、男の指には油ひとつ付いていなかった。 
友人が「良かったら乗って行きますか?」と聞いた。 

男「私はここに仕事があるので」 

そう言って来た道を引き返して行った。 
背筋がピンと伸びた軍人のような歩調だった。 

あの人は山の神様に仕える人だったのかもしれない。



472 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/05/23(日) 14:48:28 ID:hMShgBxX0 [1/1回(PC)]
>>470 
ゴルゴだよ。仕事の邪魔になるので、さっさと移動して貰ったのさ。



473 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/05/23(日) 15:19:29 ID:GVx63sXS0 [1/1回(PC)]
ゴルゴって見てくれ高校生だったのか 
ひとつ利口になった