595 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 14:53:16 ID:lGpZHT3/0 [1/3回(PC)]
学生時代のときのこと。 

当時付き合っていた彼氏と20時~21時くらいに私のマンションの近所を 
散歩していた。 
季節は夏。 

私は下宿しており、その場所は世界文化遺産にもなっているある有名な寺の 
近くだった。 
昼間は観光客が常に歩いており、賑やかで明るい雰囲気だが、夜は一転して 
誰も通らない。街灯が数メートルおきにあるものの、「闇」といった印象だ。 

肝試しの感覚で彼に「お寺のほうまで行ってみよう」と提案したのである。 

もちろん寺は厳重に閉めてあり、寺に入ろうとは思わなかった。 
「夜の寺は全然違う印象だね」と寺の前を通り過ぎ、さらに山へ続く道を 
進んでいった。 
お寺を過ぎるとさらに街灯が減った。 
気のせいか、光がないと空気も重く感じる。 

続く 


596 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 15:13:22 ID:lGpZHT3/0 [2/3回(PC)]
さらに進んでいくと、墓場やぼろぼろの廃墟があり… 
「なんか…なんかありそうだね」 
むりやり明るく彼に言うと、彼も明るく 
「そ~か?」 
とごまかしていた。 

引き返そうかと思ったが、なんせ気味の悪い場所をまた通って行くのは嫌 
だった。そのまま進めば大通りに通じる道につながるため、突き進んだ。 

そうするうちに、何だか足元が冷たく重く感じてきた。 
恐怖を感じているので感覚もおかしくなってきたのかもしれない。 
それでも歩いていると、胸が圧迫されたようになり、我慢しきれず 
「ごめん、苦しい。胸が痛い!」 
と彼氏に訴えた。 

しばらくその場で休んだが、進もうとすると胸に電流を通したように 
痛みが走る。足もそうだが身体全体が前に進みにくい。 
後ろに進むとそんなことはない。 
話は逸れるが私は健康上何の問題もない。 

まるで、「来るな」と前から止められているようだった。 

これ以上は前に進めない、と別の道に変えて帰ろうとした。 
目には見えないが、何だか足元が気持ち悪く、追い払うように 
「えい!!」と足踏みをしたところ… 
ヒュ~~~っと不可解な音が足元から聞こえ、林のほうへ消えていった。 

ここまで読んで私の頭がおかしいと思われるかもしれませんが 
見聞きしたことを続けます。 



597 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/12/04(金) 15:26:39 ID:lGpZHT3/0 [3/3回(PC)]
思い出すのも本当に気持ち悪いんですが… 


私も彼も「今の何の音!?」とパニックになったがとにかく早く帰りたい。 
真夏に二人で腕を組んで歩いて行った。 

すると今度は… 

道の隅に白髪で白い服を着たお婆さん(年齢は70~80歳くらいか)が 
座り込んでいる。何やら袋の中のものを探っており、 
カシャーン、カシャーンとお皿を割るように何かを探しているようだった。 
2、3メートル離れた私たちには気づいていない。 
私はもう何が何だか分からなくなった。 
この人は人間なのか?どちらにせよ、こんな時間(21時近く)にお婆さんが 
一人いること自体おかしなことで、関わりたくない。 

私たちは息をころして何とかその場を切り抜けた。 
そしてその後無事に大通りに辿り着いた。 

それから二度とその道は通らなかった。 
今は大学も卒業しその土地も離れたが、今考えても 
気味の悪い、わけのわからない出来事だった。 

何なのでしょうね。 
自分の解釈で何とでも言えますから… 
怖い気持ちが先行していると思いますが、あの音や足元の冷たい感覚、痛み 
、お婆さん… 

世の中にはよく分からないこともあるんですね