886 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/10/12(月) 16:07:56 ID:gDcZeJws0 [1/1回(PC)]
ある工業団地に大手総合スーパーの巨大倉庫で、トラックから荷物を積み下ろしをする仕 
事をしていたときのことです。 

真夏の昼のことでした。その日はお盆の時期なこともあって、いつもより社員もバイト君も 
やってくるトラックも少なく、倉庫内はいつもよりシーンとしていました。 
トラックから大きなダンボールの荷物を下ろし、番号札を付けて倉庫の指定された位置まで 
カートに乗せて手押しで運んでいくのです。倉庫は積み下ろし口から奥行きが100mもあり 
網の目のように荷置き場と通路が張り巡らされているので、不慣れな私は渡されていた配置 
図を見ながら指定の場所に置きに行っていました。 

その日の昼は朝見かけた社員2名とバイト君は私のほかに2名の合計5名での作業でした。 
一番奥の置き場までカートを押していったとき、通路の一番遠くを右から左に人が歩いて 
いきました。しかし積み下ろしの作業員は全員積み下ろし口にいるのです。 
おかしいと思いながら進んでいくと、通路の十字路にさしかかったところで、今度は左の視界に 
人が奥へ進んでいくのが見えました。パッとそちらを見ると曲がり角を奥へ曲がっていく後姿でし 
た。私はその服装がこの倉庫内の制服ではないとわかったので、社員の1人にそれを告げました。 

するとその社員は私の顔を一べつしてこういいました。「ああ、見えたのか」他の誰も奥にいる人 
を探して捕まえようなどと思ってもいませんでした。泥棒かもしれないのになぜ見に行かないのか 
不思議に思っていると、そんなに気にすることはないと言いました。私は気にせず倉庫の奥まで 
荷物を運んでいたのですが、やはり時折通路をウロウロする人影が視界に入るのです。 

休憩時間になり、私は社員達に倉庫の最も奥まで連れて行かれました。するとそこに御札 
が貼られている場所がありました。社員は話してくれました。むかし倉庫の荷物が崩れ落ちる 
事故があって、下敷きになった女性社員が死んでしまったのだそうです。以後数年たってもその 
女性の霊が倉庫内をウロウロしている姿が、見える人には見えるとのことでした。