919 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/08/17(月) 14:56:31 ID:VrhRaU/s0 [1/18回(PC)]
先週の土曜の話です。夫が仕事だったので、日中はずっと一人でした。 
久しぶりに天気が良かったので、一気に洗濯しちゃおうってやる気を出していました。 

タオルケットや枕カバーなんかを一気に洗濯して 
一気に干したんです。 

暑い日でした。周囲ではセミの声がうるさかったです。 
洗濯が一通り終わって、全部干し終えて、時間は10時くらいだったと思います。 
さっきまでうるさかった周囲のセミの声がシーンとなったんです。 

最初は全然気にも止めてませんでした。 

セミって人が通れば、静かになるじゃないですか? 
だから全然。普通のことだと思ってました。 

私は2階の窓際で、涼みながら休憩してました。 
風が気持ちよかったので、ついウトウトしちゃったみたいで・・・ 
ふと気が付いて時計を見たら、12時を指していました。 
確かに指していたんです。 

でも2時間も寝たのかなぁ? 
と思いながらも、お腹が空いてきたので、お昼ご飯でも作ろうと思って 
1階の台所に行こうと思いました。 

そこで少し違和感を覚えたんです。 
普段降りている階段と何か違う感じがしたんです。 
うまくは言えないのですけど、なんかおかしいなって。


921 : 919[] 投稿日:2009/08/17(月) 15:01:58 ID:VrhRaU/s0 [2/18回(PC)]
でも、やっぱりお腹が空いたので 
台所に行くことしか考えてなかったんで階段を下りていきました。 

1階に行く途中、2階で何か物音がしたんです。 
なんか人が飛び跳ねているような音が。 

でも、うちには私しかいないし、そんなはずはないと思いました。 
ちょっと怖くなっちゃって、夫の携帯に電話をしようとしたのですが 
携帯電話が圏外になっているんです。家では必ず3本立っているはずなのに。 

でも、もし泥棒とかだったら怖いので、2階に移動して確認することにしました。 
物音は、私がさっきまで居た部屋から聞こえてました。 

物音はずっと鳴っていましたので、私は静かに階段を上がり 
2階に移動して、さっきまで居た部屋をソ~っと覗いてみました。 

すると



924 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/08/17(月) 15:09:54 ID:VrhRaU/s0 [3/18回(PC)]
まるで姿見を見ているようでした。 
なんと私が、私が部屋にいるんです。 

私が部屋で暴れまわっていたんです。 
もう頭の中が混乱してきてしまい、思わず叫んでしまいました 
「あなた誰なの!?」 
と。 

すると、その部屋にいた別の私は・・・ 
こちらをくるりと振り向くと 
「私は・・・・お前だよ!!!」と言って飛び掛ってきました。 

もう何がなんだか分からなくなって、とにかく逃げました。 
無我夢中です。階段を駆け下りて、玄関のドアを開けて裸足で外へ飛び出しました。 

ドアを開けて外に出た時、何故か雨が降っていたんです。 
もう頭の中がぐちゃぐちゃになりました。 
さっきまで晴れていたのに雨が降っていて・・・あぁ洗濯物が・・・でも家に入ったら私が襲ってくるし・・・ 
もうどうしたらいいのか分からなくなりました。 



927 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2009/08/17(月) 15:15:15 ID:VrhRaU/s0 [4/18回(PC)]
もう一度夫に電話をしようと思い、携帯を見ました。 
今度は圏外じゃなくなっていたので、電話を掛けました。 
・・・早く出てほしいという一心で。 

夫が電話に出てくれました。 
そこで今あったことを全て話そうと思いました。 
「今、2階に変な人がいて!襲われたの!」 
夫「へぇそうなんだ」 
夫は冗談だと思ったのか、まともに聞いてくれません。 

「お願い聞いて!私が!私が!!」 
夫「私?ははは・・・それって」 
急に声が変わり、私の声になったんです。 
夫の声が私の声に。 
夫「私のことかい?」 
携帯を思わず放り投げました。 

しかも土曜の昼間なのに、家の周りには人の気配がありません。 
みんなお盆休みだから、家にいないのかも・・・。 

とにかくこのままではまずいと思ったので、家から離れようと思いました。 
裸足のまま、人がたくさんいるところへ、とにかく逃げようと思いました。



928 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/08/17(月) 15:19:54 ID:VrhRaU/s0 [5/18回(PC)]
近所にスーパーがあるので、そこへ向かうことにしました。 
携帯が投げたショックで使えなくなってしまいましたので、時間も良く分かりませんでした。 

不思議なことに、そのスーパーまでの道中(徒歩5分くらいです)誰も通り過ぎませんでした。 
本当に私一人だけの世界のように感じ、ますます怖くなりました。 

スーパーに到着し、ようやく人の居るところに来れたと安心し 
中へと入っていきました。 

ところが、スーパーに人が居ないんです。 
レジにも、お客さんも誰も居ない。 

私は、呆然としていました。 
そしたら、入り口にあの女の姿が・・・・ 
ここまで追いかけてきたんです。 
もう怖くなってとにかく店内の奥へ逃げました。 

陳列棚がたくさんあったので、隠れるところはたくさんあったので 
とにかく身を隠しました。 

でもそのとき思ったんです。 
いくらなんでも、スーパーに誰も人がいないなんておかしいんじゃないか? 
そもそも、その女はなぜ私の姿をしていて、私を襲ってくるのか? 

実は、元々そういったものに興味がない私は、考えれば考えるほど 
冷静になってきました。



929 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/08/17(月) 15:24:57 ID:VrhRaU/s0 [6/18回(PC)]
その女は本当に私だったのか? 
あぁ、そんなことより家の洗濯物を取り込まなきゃ。。 

怖いはずだったのに、だんだん麻痺してきたんでしょうか? 

こんな格好でスーパーまで来てしまった自分が、なんだかおかしく感じてしまったんです。 
思わずクスっと笑ってしまいました。 
私は、あの女が探している間に、自分の家に戻ろうと思いました。 

スーパーを出たところで、雨の音がサーっと聴こえてきました。 
目の前では雨が降っているのに、遠くの方で降っているように聴こえました。 

すると大きな声で 
「奥さん!!雨!降ってきたよ!!!!雨!!!!」 
隣の奥さんでした。 

ハッと気が付くと、家の2階の窓際にいました。 
夕立のような雨が降ってきて、慌てて洗濯物を取り込みました。 

洗濯物はまだ生乾きでしたが、なんとか雨を浴びずに済みました。 
時計を見たらちょうどお昼でした。 

あまりにもリアルで気持ちの悪い夢だったのですが 
結局自分の中で作り出した夢だったんだなって思って、普通に生活していますけど 
思い出すとやっぱり怖いですね・・・。