827 : 猿憑き [sage] 投稿日:03/12/29 03:10
バァちゃんから聞いた話。
 以前バァちゃんは、住んでいる地区の長をしていたそうな。
 月に一度、集金の為に家々を周っていたんだと。
とある集金日のこと。
バァちゃんは子供だった父さんを連れて集金に行っそうな。
いつも最後に周る家は、地区外れの林の中にある家だったらしい。
その家に住んでいるのは猟師の夫婦に子供が一人。
 数日前に、大きい猿を撃ったと自慢してたらしく
土間に、その剥製が飾られていたそうな。

バァちゃんと父さんは、集金しに家を訪ね
玄関をガラガラと開けて土間に入って
「ごめんくださぁ~い。」と声を掛けたんだと。
すると、「・・・はぁ~い。」としゃがれた声がして
何かを引きずるような音が、近づいてくるらしい。
 外は夕暮れで薄暗く、横には大きな猿の剥製。
 父さんは今にも泣き出しそうだったらしい。
 廊下の置くから、引きずりながら何かが迫ってくるんだと。
よ~く目を凝らして見ると、全身毛むくじゃらで
手に下駄を付けて、四つん這いでこっちへくる人間(?)だったらしい。
バァちゃん達は、恐怖のあまり逃げ帰ったそうな。
その話の最後にバァちゃんは、こう言ってた。

 「あれは猿憑きだ」って。
 狐憑きは良く聞く話ですが猿も憑くんだなぁと・・・。