28 : 豪胆な父、怖がりの娘[sage] 投稿日:03/10/14 18:18
私の父は、普段お役所相手の仕事しているのですが、時には地下鉄路線の 
メンテの手伝いとかもすることがありました。 
そういう時は、当然地下鉄の最終が出た後することになるので、夜中に出勤して 
朝方帰ってくるということになります。 
真夜中の地下鉄構内の点検作業。考えるだけで私にとっては(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル もの 
ですが、下請けさん達と作業をするらしいので、父いわく「まあそんなには怖くない」そうです。(w 
そんな父が数年前、「今日は地下鉄の仕事だ」といって、いつものように真夜中に出勤したものの 
1時間ほどして自宅へ帰ってきたことがありました。 
私「あれ?今日はやけに早くおわったんだね。」 
父「うーん・・・終わったというか、できなかったんだよな~」 
私「????」 
父は私をちらっと見ると、ぼそりと一言。 
父「業者さんがさ・・・見たんだってさ。」 
母「何を?」 
父「これ。」 
父は例のうらめしやポーズをしてみせます。 
私「また~・・・そんなわけないでしょう?」 
父「いや、ほんとだって。」 
そういうと父は真面目な顔でその話をはじめました。 

つづく


29 : 豪胆な父、怖がりの娘[sage] 投稿日:03/10/14 18:20
なんでも地下鉄メンテを行う際には、とりあえず作業員以外の人間のチェックをしなければ 
いけない規則があるそうなのです。(酔っ払いとか、ホームレスとか入り込んでいる可能性があるので。) 
その日はある業者さんが、電気が消えて非常灯だけがぼわーんと灯るホームのチェックを 
していたそうなのですが、誰もいないはずのホームのベンチに白いワンピースを着た一人の若い女性が 
座っているのを発見したそうです。 
(こんな夜中に、しかも最終でてった後なのに・・・・) 
業者さんはその女性に何か違和感を感じつつも、ここを出るようにと声をかけようと近寄った時 
あることに気がついてしまったらしいのです。 
その女性には・・・・・首から上がありませんでした。 
それ以外は生きている人間のように足を揃えてベンチに座り、服の柄さえもはっきり見て取れたそうです。 
業者さんは転がるようにして父達がいる事務所に駆け込むと、その場から動けなくなってしまい 
結局その日のメンテはそれが原因で中止になってしまった・・・と父は語りました。 
「地下鉄はなー・・・・ヤバいところって本当にあるからなあ・・・。」 
父のその呟きに、昔読んだ漫画の「妖貴妃伝」を思い出したことは言うまでもありません。 

後日談として、その路線のメンテをしないわけにはいかないので、怖がる業者さん達から 
「お払いをさせて欲しい」と懇願された父は、役所の人に「お払いをするためにその経費をください」と申請したところ、 
「そういうことには出せません。したいなら皆さんで勝手にどうぞ。」とあっさり却下されたそうです。 
結局、そのメンテを行う企業の皆さんでカンパしあってお払いをした後、その路線のメンテを終了させたそうです。 
父は「幽霊よりも、金を出してくれないケチくさい役所のほうが・・・」と言っておりました。(w 

おしまい。