194 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:04/08/13 16:43 ID:SMxLogN3 [1/1回]
去年の夏休みの恐怖を思い出したので、書かせて頂きます。 

毎年家族で旅行をしていたのですが、去年は大学受験を控えていたので、一人家に残りました。 
家族が帰ってくる前日、黙々と勉強をこなす私。部屋はデッキから流れる音楽で満ちていました。 
喉が渇いたし、休憩もしたいと思い、キリが良い所で終えました。 

壁のアナログ時計を見ると午前2時17分。今でも克明に覚えています。 
デッキのストップボタンを押すと、午前2時ですから、家のなかは静まり返っていました。 
部屋にある小型のアナログ時計の秒針が、静まり返った部屋に不気味なほど響きます。 
「当たり前だよな」と口に出して不気味さを払い、下の階にある台所に行こうとしたその時です。 

部屋にある子機が「ピリリリリ」と4回呼び出し音を出したのです。 
夜中の2時ですから、かけてくるのは家族あるいは業者かと思い、出ました。 
「はい、○○ですけど」「……」「もしもし?」「……」 
無音だったので悪戯だと判断し、子機を乱暴に戻しました。 
そして部屋を出ようとドアノブに手をかけようとした瞬間、また子機が鳴りました。 
悪戯だと思ったので、今度は放置しました。4回のコールの後、途切れる音。 
すると下の階から「ガガー…ガガー」という音がしたので、即座にFaxだったのだとわかりました。 
でも「家族ならFaxじゃなくて電話するし、業者がFax送るか?」と不審に、というか嫌な予感がしたので立ち止まっていました。 

10秒ほど経過したのでしょうか。長い時間に感じましたが、下から「ぎしっ、ぎしっ」という押し殺した足音と軋む床の音。 
「びりっ」という紙がやぶれる音が聞こえました。そして音が聞こえた後、また聞こえる押し殺した足音。 
頭の中は泥棒という2文字でいっぱいになり、とにかく怖くなってドアの前にソファを移動して、とにかく階段を上る音が聞こえないことを祈っていました。 

やがて朝が来て、帰ってきた家族。 
恐る恐る「昨日の夜中Fax送った?」と尋ねたら「送ってないよ」と答えました。 
それどころか数日前からFax用紙が切れていたのを告げられた時は、背筋が凍る思いでした。 

丑三つ時のFaxにはご注意ください。誰かが破きにくるかもしれません…