145 :あなたのうしろに名無しさんが・・・[]投稿日:04/05/15 17:08 ID:HuJKIHZt[1/2回]
これは、父の友人が若い頃に体験した話らしいんですけどね、彼は、その当時大学に 
入学したばかりで、六畳一間の古いアパートを借りて住んでいた。仕送りはあまり無く、毎日 
大学の講義の後は夜遅くまでラーメン屋でアルバイトをして、くたくたになって 
部屋に帰ってきてはバネのへたった木のベッドに飛び込み泥のように眠るとゆう、始まったばかり 
の慣れない生活をしていた。 
そのアパートで暮らしはじめて、一月も経たない頃から彼の身に変化が起こるようになった 
と言っても、たいした事ではなく毎日朝、目が覚めると、ベッドから落ちて床で寝ていたといった 
些細な事だった。彼は、それまでそんなに寝相が悪かったおぼえも、寝相が悪いと誰かから 
言われた事も無かったらしいのだが、その事自体はさして気にもしなかったようだ。ただ、毎日 
床で寝る日が続いて、さすがに疲れがとれないのは大学とアルバイトに響いたようで、ある日 
大家さんから借りたトンカチ・ノコギリと、近所の建築現場でもらった木材でベッドに転落防止の 
柵を取り付けた。 
これでもう、落ちる事はないだろうと安心して、その日ベッドに潜りこんで眠りについた彼は 
深夜、今迄感じた事の無い寝苦しさで目を覚ました。気がつくとベッドの隅で、柵がある事で 
かろうじて転落していないような状態だった。 

 
146 :あなたのうしろに名無しさんが・・・[]投稿日:04/05/15 17:10 ID:HuJKIHZt[2/2回]
つづき・・ 
その一瞬は、『柵をつけておいて良かった』と思ったようだが、直後に鳥肌の立つ違和感 
を感じた。小さなシングルベッドの隅で横になっている自分の隣に、もう一人分の何かが 
並んで横になっている気配があった。彼は、その『何か』に自分が目覚めた事を悟られるのを 
恐れ、また、得体の知れない恐怖感で身動きがとれなかったのだが、『正体を確かめねば』と 
ゆう思いで、恐る恐る、目だけをその『何か』の方へ向けた。瞬間、彼は更なる恐怖で全身が 
引きつった。自分の横には、真っ黒な人の形をした『影』のようなモノが横たわり、 
その、頭ととれる部分についた、黒々としたビー玉のような大きく開いた目が彼の目を見ていた。 
彼は飛び起きてパンツとランニングの格好のままアパートを飛び出し、隣町で下宿していた父の 
もとへ駆けつけ、その体験を話し、そのまま父の部屋に泊まり、翌日、彼はアパートの大家さん 
にも昨夜の出来事を話すと、その部屋では数年前に自殺があり、その後ずっと借り手がなく、 
ようやく借り手がついたのが、彼だった事を教えてくれたとゆう。 
その後、大家さんは『続けて住んでくれるなら3ヶ月分の家賃無し、とお祓いの費用も出す』 
と持ちかけたようだが、彼はそれを断り、暫く父の部屋で生活し、『只でさえ狭い部屋 
だったから大変だった』と、また『あの目はこの世のモノの目じゃなかった』と 
言っていました。 

この話、聞いた時は話し方でなのか、かなり怖くて暫くは寝る時に電気消せなかった