833 : 735[sage] 投稿日:04/11/03 12:01:55 ID:AUmtV694 [1/1回]
俺のばあちゃんは、半身不随のじいちゃんを介護しながら慎ましく暮らしている。 
ばあちゃんの家はいろんなモノが住み着いている。 
由緒も何も無い、老人ばかりが住まう公団の団地なのだが。 

もう10年以上前に他界した曾祖母が住み着いて、盆や正月など親戚が集まると 
臨終の直前に約束した方法(部屋中の電気が消える)で自分が在ることを知らせてくれる。 
安らぎ、嬉しくなる瞬間だ。 

愛犬が死んでから数年は、ヤツのお気に入りだったぬいぐるみが 
何度並べ直しても埋葬された寺の方へ向いたり。夜中に鳴き声なんざ日常茶飯事。 
ダメ犬だったがいなくなると寂しいものだ。 

祖母が神社仏閣に旅行に行けば、必ず何かを連れて帰ってお清めだ何だと大変だ。 
一回、強烈なやつに憑かれて大変だったらしい。じいちゃんが逝っちまうところだった。 

ばあちゃんの血継はそういう力が強いのかもしれない。 
俺は生霊を飛ばしたり、何かを感じたり干渉したりできるし、 
兄は霊媒体質なのか、時々何かに憑かれておかしくなるし、 
親父にもなにかそういう力がある。 
つづく


834 : 735[sage] 投稿日:04/11/03 12:32:29 ID:jhYxZux2 [1/1回]
話がズレた。 
その強烈なやつに憑かれた時の話。 
ばあちゃんが旅行から帰ると、じいちゃんが必死で「誰だアレ」とジェスチャーしている。 
何かが居るらしい。部屋にギスギスした重苦しい空気が満ちている。 
その夜ばあちゃんは何とも言えない悪夢にうなされ、目が覚めると線香やら何やら嫌~な臭いがする。 
そんなことが数日続いて、適当に塩盛ったりしても効かないので近所の神社でお払いしてもらった。 
でも神主さんが鼻血吹いたりしてダメっぽい。 

その夜じいちゃんが、脳梗塞が悪化(再発?)して倒れた。 
右半面の筋肉だけが異様に垂れ下がり、おぞましい顔になったらしい。 
異変の兆候を察知していたばあちゃんによってすぐに病院に運ばれて、 
とりあえず薬による治療だけで何とか治ったが。 

病状が落ち着いた後、俺がじいちゃんを見舞いに行ったら泣いて喜んでくれた。 
倒れた時の事をじいちゃんが語るには、 
『怖い人に入り込まれて頭が痛くなってきたら、孫(俺)と息子(親父)が来てくれた。 
 一晩中かけて怖い人とあーでもないこーでもないと話していたら、怖い人は去っていった』 
俺は守護霊か!? 


ばあちゃんが憑かれて、数日後にじいちゃんが倒れたってことで 
その夜、俺と親父は「連れて行かれるかなあ」「もうダメかもしれんなあ」などと 
リアルな相談をしていたことは秘密です。