830 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/12/29(水) 22:21:58 ID:lSN58yUS0 [3/4回(PC)]
(3/4)
と、その時。母が神社の外から呼ぶ声がしたのです。
私ははっと我に帰りました。
見れば、神社の渡り廊下に突っ立っている自分。
外からは母が、姿の見えない私を心配して何度も呼んでいます。
私は急に怖くなりました。
母にちょっと待ってと返事をし、ちらりと本殿の方を見てから、
私は入ったのとは反対側の手すりを乗り越え、渡り廊下を横切りました。
こうなったらいっそちゃんと横切ってやる、と負けん気が起きたものですから。
神社の裏側から出くると、母が入口で心配そうに待っていました。
犬は母とは対照的にのんびりと座って待っていました。
気になって振り返ると、賽銭箱の側にきちんと置いたはずの祝詞の書かれた紙は、
何故か最初の石段の所に戻っていました。
【そこの神様は悪戯好き 後編】の続きを読む