2015年12月

    420 : デス・デイ・パーティ ◆oJUBn2VTGE [ウニ] 投稿日:2010/09/12(日) 00:06:19 ID:eR8sQKUR0 [1/1回(PC)]
    大学一回生の冬。俺は当時参加していた地元系のオカルトフォーラムの集まりに呼ばれた。いや、正確には見逃していたのかそのオフ会の情報を知らず、家でぼーっとしていたところに電話がかかってきたのだ。 
    「来ないのか」 
    京介というハンドルネームの先輩からのありがたい呼び出しだった。俺は慌てて身支度をして家を飛び出す。時間は夜八時。向かった先はcoloさんというそのフォーラムの中心的人物のマンションで、これまでも何度か彼女の部屋でオフ会が開かれたことがあった。 
    ドアを開けると、もうかなり盛り上がっている空気が押し寄せてくる。 
    「お、キタ。キタよ。はやく。こい。はーやーく」 
    みかっちさんという女性がかなりのテンションでこちらに手を振っている。部屋の中にはすでに五人の人間がいて、それぞれジュースをテーブルに並べたり、壁にキラキラしたモールをかけたりしていた。 
    そしてテーブルの真ん中にはいかにもお誕生日会でございますという風体のケーキが鎮座していて、そのホワイトクリームの表面にはチョコレートソースで「colo」と書いてあるのだ。 
    なんだ。coloさんの誕生日パーティなのか。いつもは降霊会なんておどろおどろしいことをしているオフ会なのに、今日はずいぶん可愛らしいな。と思ったが、やがてこの人たちを甘く見ていたことを思い知ることになる。 
    用意されていたローソクがケーキの上に立てられて行くのをcoloさんは一番近い席でじーっと見ている。あいかわらずよく分からない表情だ。嬉しそうにしてればいいのに。 
    やがてローソクをすべて並べ終え、「じゃあ始めよっか」というみかっちさんの一言で部屋の電気が消された。 
    暗くなった部屋の中で、真ん中のテーブルのあたりに水滴のような形の光が仄かに揺れている。無意識に数えた。ひとつふたつみっつ…… 
    あれ? 目を擦る。ゆらゆらとしている火の数が、何度数えてもおかしい。十六個しかないのだ。coloさんは同じ大学の三回生で、その誕生日なのだから二十一個より少ないということはないはずだ。 
    よく見ると真ん中に一つだけ大きなローソクがあるから、もしかしてそれが十歳分とか五歳分なのかも知れないが、それでも数が合わない。五歳分だとしても十五足す五で、二十歳にしかならない。 
    六歳分? そんな半端な数にするだろうか。 
    考えていると、歌が始まってしまった。以下、聞いたまま記す。

     
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     95 : のらはり ◆9N4nUN7jEY [] 投稿日:2010/08/20(金) 22:59:43 ID:6TdIf/VB0 [4/5回(PC)]
    『七不思議』 

    皆さんの通っていた小学校には七不思議がありましたか? 

    よく七つ以上あったり、実は二つくらいしか存在しなかったりしますが・・。 

    私の通っていた小学校は後者のタイプで、少なくとも私が知る限りでは一つしかありませんでした。 

    しかも「校庭のイチョウの木のところに女の子の霊が出る。実はその木の下には死体が埋まっている。」というありきたりな内容でした。 

    まあ結局小学校時代に一度もその女の子の霊は見ませんでした。 

    それで小学校卒業後、同じ校区の中学校に入ったのですが、そこでも「中庭のイチョウの木を傷つけると赤い血みたいな液体が出てくる。実はその木の下には死体が埋まってる。」と同じような話がありました。 

    それで中学卒業後は県内の別の市の高校、その後大学受験に失敗してまた別の市の予備校、浪人1年で無事受かった大学は県外、それで今通っている大学院は都内にあるのですが、 
    みんなどこでも同じような怪談話が存在しました。 

    微妙に話の内容に違いはあるものの、「イチョウの木の下に死体が埋まっている」という部分は同じなんです。 

    それで不思議なのは高校や大学の先輩にそれらの怪談話がいつからあるのかと聞いてもみんな「そんな話聞いたことない。君たちの代から流行り始めたんじゃないのか」 
    と言ってきます。 

    これはただの偶然なのでしょうか。 

    それとも、私は大学院の敷地内にある老人の霊が出るというイチョウの木の下を掘るべきなのでしょうか?

    93 : 蝉 ◆8sSemi/UG. [sage] 投稿日:2010/08/20(金) 22:53:16 ID:tj45MlxL0 [1/2回(PC)]
    毘沙門天 

    知人のMさんの話。 
    Mさんはある日不思議な夢を見た。 
    「私はここにいるから助けに来て」そう声がして高速道路を擁した山の景色が見える。 
    目を覚ましたMさんは、とりあえずそこに行ってみることにした。 

    同じ町内でそれほど遠い場所ではない。山の裾で車を止め、高速道路のガードをくぐり山を登る。 
    しばらく登って夢で示された場所につくと、果たしてそこには朽ちかけたお堂があった。中には毘沙門天がお祀りしてある。 
    「ああ、私はこの毘沙門様に呼ばれたんだ。」Mさんはそう思ったそうだ。 

    そお堂は世話をする人が誰もいないらしく、そこらじゅう埃だらけでしばらく人が訪れた様子が無い。 
    お寺で頂いてきた毘沙門天の御札も三年分受けたそのままという有様だった。 
    このままではあまりにもったいないので、Mさんはその三枚の御札を返しにそれを受けてきたお寺に向かった。 

    さて、無事に御札をお返しして帰途についたものの、どうしてもお寺のある山を下りることが出来ない。 
    どこをどう走ったか、気がつくとお寺に戻ってきてしまっている。 
    出て、戻って、また出て。 
    寺に三度、―御札の枚数分―戻ることになったが四度目には無事下山することが出来たそうだ。

    255 : 列  ◆oJUBn2VTGE [ウニ] 投稿日:2010/09/04(土) 23:07:32 ID:e+ha2oiV0 [1/4回(PC)]
    師匠から聞いた話だ。 


    大学に入ったばかりの頃、学科のコースの先輩たち主催による新人歓迎会があった。 
    駅の近くの繁華街で、一次会はしゃぶしゃぶ食べ放題の店。二次会はコースのOBがやっているドイツパブで、僕は黒ビールをしたたかに飲まされた。三次会はどこに行ったか覚えていない。 
    ふらふらになり、まだ次に行こうと盛り上がっている仲間たちからなんとか逃げおおせた頃には夜の十二時近くになっていただろうか。 
    同じようにふらふらと歩いているスーツ姿の男性とそれにしなだれかかるような女性、路上で肩を組んで歌っている大学生と思しき一団、電信柱の根元にしゃがみ込む若者と背中をさする数人の仲間…… 
    そんなごくありふれた繁華街の光景を横目に僕は駅の方角に向って、液体のように形状の定まらない足を叱咤しながら歩いていた。 
    前掛け姿の店員が看板を片付けている中華料理屋の前にさしかかった時だった。 
    自分が進んでいる道と垂直に交差する道が視界の前方にあり、その十字路の上を奇妙なものが歩いているのが見えた。 
    それは街路灯に照らされているわけでもないのに、ほんのりと光を纏っている。人間のようにも見えるが、妙にのっぺりしていて顔があるあたりは眼鼻の区別が定かではない。そういうものが何体も前方の道を右から左へ通り抜けて行く。 
    この世のものではないということはすぐに直感した。 
    元々他人より霊感が強く、幽霊の類にはよく遭遇するのであるが、こうして街なかで群をなしているのを見るのは珍しかった。 
    ゆっくりと十字路に近づいていくと、その歩いてる連中が行列をなして同じ方向へ進んでいるのが分かった。 
    その数は十や二十ではきかない。無数の人影がぼんやりと繁華街の夜陰に浮かびながら、そろそろと歩いている。 
    寒気のする光景だった。 
    「霊道」という言葉が思い浮かんだ。 
    蟻が仲間のフェロモンをたどって同じ道を列をなして通るように、なにかに導かれて彷徨う霊たちが通る道だ。 
    こんな繁華街の真っ只中に…… 
    恐る恐る十字路に出て、行列の向かう方向を窺う。 
    どこまでもずっと続いているような気がしたが、道の向こうに列の先頭らしきものが見えた。 

     
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     82 : ◆3Lv4KTTgPo [sage] 投稿日:2010/08/20(金) 22:40:22 ID:pt788zZQO [3/4回(携帯)]
    見えない池 

    友達とツーリングに出かけると、金の無い俺達はよく野宿をしていた。 
    その日も長距離を走り、夜には疲れきっていたので緑地公園で寝ていたんだか、突然ザブンと大きな水の音と『助けて!』という悲鳴が聞こえた。 

    俺は飛び起き、友達のKをたたき起こした。 
    『ヤバい!誰か溺れてる』 
    するとKは怒鳴る様に『どこやー!今行くぞー!』と叫んだ。 
    バシャバシャと水の音と『助けて』と叫ぶ声の方に向かい、俺とKは走った。夜でも所々に外灯があり、周囲は良く見渡せる。 
    しかし池らしき場所が見当たらない。 
    声と水の音を頼りに駆け寄ると、そこは子供向けの遊具が並ぶ場所だった。 
    直径10メートル位の池の周囲を柵で囲っている。 
    その中でバシャバシャともがきながら時々頭を水面に出す者を見つけた。 
    Kに『そこ、柵の中!』と伝えると 
    『大丈夫や!』と叫んで柵を飛び越えダイブした。 
    次の瞬間、ドスン!という音とKの『ブホッ!』という声が聞こえた。 
    さっきまで池だった場所は子供用の砂場に変わっていた。 
    悲鳴も水の音も聞こえなくなり、慌てて周囲も捜索したが、やはり池は無かった。 

    翌日公園の案内図を見ると、俺達の居た場所からかなり離れた所に池があるのを確認したが、あれは確かに砂場から聞こえていた。 
    Kが飛び込んだ砂場を案内図で確認したら、猫が『タスケテー』と言っている落書きがあり、何故か笑えた。 

     95 : のらはり ◆9N4nUN7jEY [] 投稿日:2010/08/20(金) 22:59:43 ID:6TdIf/VB0 [4/5回(PC)]
    『七不思議』 

    皆さんの通っていた小学校には七不思議がありましたか? 

    よく七つ以上あったり、実は二つくらいしか存在しなかったりしますが・・。 

    私の通っていた小学校は後者のタイプで、少なくとも私が知る限りでは一つしかありませんでした。 

    しかも「校庭のイチョウの木のところに女の子の霊が出る。実はその木の下には死体が埋まっている。」というありきたりな内容でした。 

    まあ結局小学校時代に一度もその女の子の霊は見ませんでした。 

    それで小学校卒業後、同じ校区の中学校に入ったのですが、そこでも「中庭のイチョウの木を傷つけると赤い血みたいな液体が出てくる。実はその木の下には死体が埋まってる。」と同じような話がありました。 

    それで中学卒業後は県内の別の市の高校、その後大学受験に失敗してまた別の市の予備校、浪人1年で無事受かった大学は県外、それで今通っている大学院は都内にあるのですが、 
    みんなどこでも同じような怪談話が存在しました。 

    微妙に話の内容に違いはあるものの、「イチョウの木の下に死体が埋まっている」という部分は同じなんです。 

    それで不思議なのは高校や大学の先輩にそれらの怪談話がいつからあるのかと聞いてもみんな「そんな話聞いたことない。君たちの代から流行り始めたんじゃないのか」 
    と言ってきます。 

    これはただの偶然なのでしょうか。 

    それとも、私は大学院の敷地内にある老人の霊が出るというイチョウの木の下を掘るべきなのでしょうか?

    84 : のらはり ◆9N4nUN7jEY [] 投稿日:2010/08/20(金) 22:41:57 ID:6TdIf/VB0 [1/5回(PC)]
    『言霊』 

    あれは俺が今のアパートに引っ越したばかりの頃のこと。 

    その日は暑くてベランダの窓を開けて網戸にして寝ていた。 
    でも夜中やっぱり寝苦しくて一度目を覚ましてしまった。 
    そしてふとベランダの方を見ると、男が窓の外に立っていた。 
    暗くて顔以外よく見えなかったけど、中年くらいの男なのはわかった。 

    「まさか、泥棒!?」 

    そう思ってどうしようか思考をめぐらしていると、 

    「おい、開けろ。」 

    いきなり男がそう言ってきた。 
    しかし窓は開いているし、網戸にも特別鍵は付けていない。 

    (1/2)

     

     
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    76 : カイト ◆MbiMEa9Ics [] 投稿日:2010/08/20(金) 22:34:20 ID:r0WQmdB7O [1/7回(携帯)]
    幽霊マンション 


    知り合いの住む町には、山もあり海もある 
    山と言っても小さなもので、山の裾をなぞるようにバイパスが通っている 
    そのバイパスを見渡すように、ある大型マンションが建っている 
    そのマンションの建設中の話 
    彼は建設に関わる業者の一人として、その場にいた 
    元々、噂のある修道院を壊し、跡地をマンションにしたらしい 
    噂とは修道院にいた尼さんが井戸に身を投げたという話だった 
    その尼さんが出るらしい 
    所詮噂だと、彼は気にしなかったそうだ 
    けれど、仕事中に些細な事が続いた 

    ゲートがいくつかあったが、最初に気付いたのは第四ゲート近くでだった 
    ぽんぽんと腰辺りを叩かれる 
    子犬でもいるのかと、振り返って見ても誰もいない 
    首を傾げまた視線を逸らすと、確かに誰かが今度は足を叩く 
    しかしやはり誰もいない 
    気味の悪さに青ざめた時、わぁっと歓声を上げて逃げて行く子供の声と足音が聞こえたらしい 
    彼も悲鳴を上げながら、事務所へと走って逃げたそうだ 
    第四ゲート近くには子供がいる、と噂が立った 
    そんな体験をしつつも仕事をしていた彼も、第五ゲートには近づけなかったそうだ 
    危険なものがいると、何人もそこには近寄らないでいたらしい 

    マンションは多少不便な場所に建っているが、景観は抜群にいい 
    けれど住人の入れ替えは頻繁にある 
    そして今も噂と肝試しをする連中は多い 

     73 : 菊 ◆wNcSpqKeBg [] 投稿日:2010/08/20(金) 22:31:14 ID:o7f7I/ys0 [4/6回(PC)]
    「ねこ・ねこ」 

    今から数年前、私が勤めていた某避暑地にあるホテル。 
    そこで出会ったアルバイト、Aさんの話。 

    その日、Aさんは朝からずっと不機嫌そうにしていた。 
    どうやら、新車で猫を轢いてしまったらしい。 
    ホテルの裏手で、ホース片手に洗車している姿を見た。 

    翌日、Aさんは朝から不機嫌そうにしていた。 
    またしても新車で猫を轢いてしまったらしい。 
    忌々しげに「洗車をしてくる」といった彼女だったが 
    急に悲鳴を上げて、車のキーを投げ捨てた。 
    テーブルの下に転がった車のキーを拾い上げて見ると、 
    それはまるで蛇がのたうつように、ぐにゃぐにゃに折れ曲がっていた。 

    床に座り込んで放心したままの彼女は、親御さんに連れられて帰っていった。 

    その日から、Aさんを見ることはなくなった。 
    アルバイトを辞めたというのは上司から聞いたが 
    彼女がその後どうなったのか、上司も私も、誰も知らない。 

    57 : 菊 ◆wNcSpqKeBg [] 投稿日:2010/08/20(金) 22:17:13 ID:o7f7I/ys0 [2/6回(PC)]
    「口笛が聞こえる」1/2 

    私がまだ田舎にある実家にいた頃の話。 

    何が切っ掛けかは忘れたが、夜中に誰かが口笛を吹いているのに気がついた。 
    時間はたいてい午前1時過ぎ。一定の高さで息継ぎをする 
    様子もなく、10分~20分間絶え間なく。それが毎日。 
    最初は鳥の鳴き声かとも思ったが、あんな声で鳴く鳥を聞いた事はないし 
    だいいち時間が時間だ。気味悪く思いつつ、布団を被って無視していた。 

    口笛に気がついてから、6日ほど過ぎた晩のこと。 
    夜中にふと目が覚めると、なぜか布団の上で正座している自分がいた。 
    目の前には赤い光を放つ、フットボール大の光の玉が浮いている。 
    ギョっとして思わず身構えると、発光体は赤い尾を引きつつ 
    窓の外へスーっと消えていった。  

    その日の夜は、妹の部屋へ転がり込んだ。

     
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