238 :1/2 :sage :2011/04/22(金) 13:52:44.56 ID:bE5QqE690(2)
祖母ちゃんが子供だったときの体験談を教えてくれた。
夏休みに田舎に行って遊んでいたら、親におつかいを言いつけられた。
てくてく歩いて河原に出たら、子供がしゃがんで石を手に遊んでいるのを見かけた。
近づいてみたら、鬼の子だった。
頭のてっぺんが禿げているように見えたのが、肉が盛り上がって角になっていたそうだ。
しかし怖さよりも格好のみすぼらしさに、かわいそうだって思いがわいた。
着ている物が襤褸なんてものじゃなく、ムシロを体に巻き付けているようで、
腕も足も垢まみれなんだか火傷のような赤汚い色なんだそうだ。
そして祖母ちゃんが近づいて来たのに気がついたようなんだけど、
(意地でも見てやるもんか)という感じで顔を上げず、石を積み上げたり崩したり一人で遊んでいた。
祖母ちゃんも声をかけようか迷ったんだけど、従兄の
「道で猫の死体を見ても、可哀想だなんて思っちゃダメだぞ。ついてきちゃうぞ」
という言葉を思い出し、その場所を立ち去ったんだと。
【その鬼もつらい思いから助かるよ】の続きを読む